心房細動とは?

解説② 心房細動と他の不整脈との違い

心臓は、常に規則正しく動いています。
心臓の筋肉を動かすための電気の刺激が無秩序に動き始めてしまい、心臓の拍動が規則正しく拍動しなくなることを「不整脈」といいます。不整脈は、脈が速くなる「頻脈」、脈が遅くなる「徐脈」、脈が飛んでリズムが狂う「期外収縮」の3つに分けられます。
不整脈が起きても、自覚症状がない場合がほとんどですが、程度がひどい場合は、めまい、動悸、冷や汗、失神などの症状が出ることもあります。

不整脈の種類不整脈の説明不整脈の例
頻脈
電気信号が異常に頻繁に作られたり、異常な電気の通り道ができたりして、脈が速くなる不整脈のこと
心房細動、心室頻拍、心室細動など
徐脈
電気信号が作られなくなったり、途中で止まってしまったりして、脈が遅くなる不整脈のこと
洞不全症候群、房室ブロック
期外収縮
本来電気信号が生じる場所以外から、電気信号が発生し、リズムが狂う不整脈のこと
心房性期外収縮、心室性期外収縮

心房細動は、心房の電気信号が異常を起こしている頻脈です。その他によく知られている頻脈には、心室の電気信号が異常を起こしている「心室頻拍」や「心室細動」があります。
心房細動は起きてしまっても心臓から血液が全身に送り出されるため、すぐに命にかかわる可能性は低いですが、重篤な脳梗塞や心不全をおこす危険もあるので注意が必要です。
一方、心室細動が起きると、心臓から血液が送り出されなくなり、心停止の状態になってしまうため、直ちに命にかかわります。心室細動は、心臓が原因で起こる突然死の原因のうち約8割を占めているといわれています。
心室細動が起こったら、すみやかにAED(自動体外式除細動器)で電気的な刺激を心臓に与えて、心臓の動きを正常な状態に戻すことが重要です。

心房細動
心房細動
心房細動の心電図波形 心房細動の心電図波形
心房細動自体はすぐに命にかかわる可能性は低いが、重篤な脳梗塞や心不全をおこす危険がある
心室細動
心室細動
心室細動の心電図波形 心室細動の心電図波形
心室細動は命にかかわるのでAEDなどによる
すみやかな対処が必要
AED AED
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