心房細動の治療

カテーテルアブレーション治療後の心房細動再発リスク

カテーテルアブレーション治療(アブレーション治療)は、心房細動の根治術として、国内で年間およそ6万例行われている治療法ですが、治療後に心房細動が再発してしまう可能性はゼロではありません。

海外の研究結果によると、アブレーション治療1年後の心房細動再発率は、発作性心房細動の場合でおよそ40%、持続性心房細動の場合だと80%以上にもなるといわれています(薬による治療の場合、発作性心房細動でおよそ60%の方が再発し、持続性心房細動の場合だとそもそも90%の方は薬が効かないといわれています)。

これらの数字を高く思われるかもしれませんが、アブレーション治療を複数回受けることで、心房細動再発率を下げることができるともいわれています。

心房細動の
種類
  • アブレーション治療後の
    心房細動再発率
  • 1回治療を受けた時
  • 複数回治療を受けた時
発作性心房細動
(発作が7日以
内に治まる)
20-
50%(1)
10-
20%(1)
持続性心房細動
(発作が7日を
超えても続く)
83%(2)
37%(2)
心房細動の種類によらず、
アブレーション治療を複数回受けることで
心房細動再発率を減らすことが期待できる

なお、一般的に心房細動の進行が「発作性」「持続性」「長期持続性」と進むにつれ、再発のリスクも高くなるといわれているため、進行の初期段階で心房細動を発見し治療することが大切です。

心房細動の進行が進むほど再発リスクも高くなるため、
早期発見・早期治療が大切です。

ドクター ドクター

出典

(1)Worldwide Survey on the Methods, Efficacy, and Safety of
Catheter Ablation for Human Atrial Fibrillation
Circulation. 2005 Mar 8;111(9):1100-5. Epub 2005 Feb 21.
https://www.ahajournals.org/doi/pdf/10.1161/01.CIR.0000157153.30978.67

(2)Five-Year Outcome of Catheter Ablation of Persistent Atrial Fibrillation Using Termination of Atrial Fibrillation as a Procedural Endpoint
Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology. 2015;8:18‒24
https://www.ahajournals.org/doi/pdf/10.1161/CIRCEP.114.001943

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