内視鏡アブレーション治療について
「動画でわかる!心房細動ナビ」より
近年のアブレーション治療
心房細動に対するカテーテルアブレーション治療において、近年ではバルーン型のアブレーションカテーテルを用いた治療(バルーンアブレーション)が可能となりました。
従来のカテーテルアブレーション治療は、細いカテーテルの先端から高周波エネルギーを流し、心筋を1箇所ずつ「点」で焼灼していましたが、バルーンアブレーション治療は、膨らませた風船を肺静脈付近の心筋に密着させ、焼灼することができます。
バルーンアブレーションを行うエネルギーは多様化しており、心筋をレーザーで焼灼するタイプ、冷却するタイプ、高周波で加温するタイプの3種類があります。
内視鏡を用いたバルーンアブレーション
内視鏡を用いたバルーンアブレーション(内視鏡バルーンアブレーションもしくは内視鏡アブレーション)は、カテーテルの中に内視鏡を挿入し、心臓の中を見ながら治療することができる、レーザーで焼灼するタイプのバルーンアブレーションです。
心房細動の多くが、肺静脈付近の異常な心筋の興奮により起こると言われています。内視鏡バルーンアブレーションは、その肺静脈付近からの異常な興奮を治療するために、以下の手順で手技を行います。
内視鏡バルーンアブレーションの手技手順
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肺静脈にカテーテルを留置します
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バルーンを拡張し内視鏡を確認しながら焼灼幅30°のレーザーを治療部位に合わせます
内視鏡で見た肺静脈 -
焼灼を重ねながら肺静脈付近の心筋を1周焼灼します
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4本ある肺静脈を同じように焼灼し異常興奮を隔離します