心房細動の治療
カテーテルアブレーション治療の種類
カテーテルアブレーション治療(アブレーション治療)とは、心房細動を引き起こす原因となっている不規則な電気信号を止める治療です。不規則な電気信号が発生する肺静脈周辺の心筋の表面をやけど状態または凍傷状態にして、異常な電気信号が伝わらないようにします。
現在、日本では、大きく分けると2種類の方法でアブレーション治療が受けられます。1つはカテーテル(体の中に入る細い管)の先端を使って心筋を1箇所ずつ点状に加熱し治療する「カテーテルアブレーション」。もう1つは、先端に風船状に膨らむ器具をつけたカテーテルを用いて、膨らませた風船を心筋に密着させ治療する「バルーンアブレーション」です。
また、バルーンアブレーションは治療を行うエネルギーによって、心筋をレーザーで焼灼するタイプ、冷却するタイプ、高周波で加温するタイプの3種類に分かれます。
治
療
方
法
治
療
原
理
適
応
治
療
方
法
治
療
原
理
適
応
膨らませた風船を心筋に
密着させて治療
発作性心房細動のみ
(持続性心房細動は適応外)
高周波で点状に加熱する方法
カテーテルの先端を心筋に押しつけて、血管(肺静脈)の入り口を高周波で加熱し、やけど状態にして、異常な電気信号が伝わらないようにする方法です。
内視鏡で確認しながら、レーザーで円弧状に加熱する方法(内視鏡バルーンアブレーション)
カテーテルの中に挿入した内視鏡で心臓の中を見ながら、カテーテルの先端についた風船のように膨らむ部分(バルーン)が触れた箇所にレーザーを当て、血管(肺静脈)の入り口を円弧状にやけど状態にして、異常な電気信号が伝わらないようにする方法です。
ガスで冷やされたバルーンで冷却する方法
カテーテルの先端についた風船のように膨らむ部分(バルーン)に冷却ガスを入れ、血管(肺静脈)の入り口を凍傷状態にして、異常な電気信号が伝わらないようにする方法です。
高周波であたためられたバルーンで加熱する方法
カテーテルの先端についた風船のように膨らむ部分(バルーン)を水で満たし、高周波であたため、血管(肺静脈)の入り口をやけど状態にして、異常な電気信号が伝わらないようにする方法です。